あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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我が家のマイウェイ
 原稿の修羅場でしばらく自主自宅軟禁状態でいたら、いつの間にか8月も半ば過ぎてました。
 
 唐突ですが、以前
 「アガペー/お婆ちゃんの愛」
 で触れました、戦死した伯父のことで思い出したのが「千人針」。

 ご存知の方も多い(私のブログは中年以上の読者の方が多いようですから♪)と思いますが、太平洋戦争当時、兵隊に行く人は「千人針」というものを持っていくことが多かったです。
 色々な人が心を込めて兵隊さんの武運や無事を祈って縫ってくださったものですが
 伯父はそれを断ったそうです。
 私(山本)は神仏は敬しても特に何かの宗教を信仰はしていませんが、元来うちは浄土真宗で、伯父もその両親(私にとっては祖父母)もそうでした。
 伯父は「千人針」を断って、
「ボクはコレがあれば大丈夫」
 と、数珠だけ持って行ったそうです。
「大丈夫」と言っても、「これさえあれば弾に当たらない」などと虫のいいことを思っていたのではなく、生きるも死ぬも運命は受け入れるハラをくくっていたのではないかと思います。
 あの時代のあの戦局で生きて帰られるとは思っていなかったでしょうし、死ねば阿弥陀様がお迎えにきてくださると信じていたのかもしれません。あるいは自分の両親(私の祖父母)の信仰を否定しないため、そうしたのでしょうか。(本人が戦死してしまったので確かめるすべはありませんが)。
 常識的に考えれば、ご近所のご好意を無にしないためにも、「千人針」はいただいて行かれた方が多かったのかもですが、伯父はそうではありませんでした。
 中には「なんだあいつ」とか思われた方もいらしたかもしれません。
 でも伯父は、けして傲慢な気持ちでお断りしたのではないと思います。

 この「わが道を行く」気風はなんとなく、我が家の血筋みたいで、私もかなり受けついでおります。
 
 先日、母がいささか外科手術で入院していたのですが、手術の前に執刀医から
「今のご気分はいかがですか」
 と聞かれて
「そりゃあ良くなるために受けるんですからうれしくてたまりませんよ」
 と笑って答えたら
「変わった方ですね」
 と言われたそうです(笑)。
 大半の患者さんは、手術が失敗したらどうしようとか、痛いのがいや、恐ろしいetc・・・で不安になるのだそうですが、以前別の記事でも触れましたとおり、長患いの苦しみでガン告知さえハッピーに思えるようになっていたこともある母にとっては、手術の一つや二つ、なんでもなかったのでしょう。
 もっとも、そういう前向きな気持ちですべてを受け入れられるようになったのは「貴嗣のおかげだ」と母は言うのですが、私にはよく意味がわからないのですが、私がなんでも(運も不運も)前向きに受け入れるのを見て、多少影響されたということのようでした。
 でも、私には、そういう一般的な感覚から少しずれているのは、山本家の血のなせるワザではないかと思うのです(笑

 これは、いいほうに出ると「逆境に強い」といったようなプラスな面があるのですが、
 悪いほうに出ると人の痛みがわからない(「なんでそんなことで悩み苦しむのかわからない」など)というマイナスの面もありますから、用心して使い分けるようにしています(汗

 いささか時期がずれてしまいましたが、あの戦争で亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈り申し上げると同時に
 今を生きる方々(無論今この記事をお読みくださっている方々ふくめ)のお幸せを御祈り申し上げます。
 きょうも良き日を♪


 しかし暑いです(爆
 ご自愛ください。
コメント
この記事へのコメント
深い話ですな[e:257]
為になります先生ちなみ先生のブログを見ているのは中年だけではありません我々三十代や十代や二十代の若者たちも多数いらっしゃいますコメント欄に書き込まないで見てる人は居ますよ 私は先生の人柄を知り会話を楽むために書き込まさせて頂いてますがね
暑いのでスタミナの付くものを食って乗りきってくださいね
2010/08/17(火) 09:27:59 | URL | レッドウルフ #-[ 編集]
おそれいります
>レッドウルフさま
 おそれいります。
 レッドウルフさまはその年代の方なのですね。
 ネットではお姿が拝見できませんので、わからないのですが、先日の「双銃身の魔女」もけっこう中年男性からのコメントが多かったようです。
 ありがとうございました。
2010/08/18(水) 04:06:24 | URL | 山本貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
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