あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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新撰組ドラマにおける長州人
 時代劇専門チャンネルで、今月は鶴田浩二が近藤勇を演じた『新撰組』をやってます。
 土方はいわずと知れた栗塚旭さん。
 番組の後で、栗塚さんが新撰組にまつわる史跡を訪ねる小コーナーもあって楽しみに見ています。
 栗塚さんは、若いころもかっこいい役者さんでしたが、すてきな老け方をなさって、笑顔のさわやかなかっこいいお爺さんになられていて、感嘆します♪

 それはさておき

 新撰組の敵役と言えば、尊王倒幕の長州、薩摩、土佐などの浪士たちですが
 新撰組が主役のドラマ、映画において、彼らは一般的にはあくまで悪役。
 新撰組の隊士たちが斬り殺すところに爽快感が生まれるよう、どこまでもひどいキャラクターに描かれることが大半です。
 山口県生まれの私は、苦笑しながら見ていますが♪
 野蛮で下品で乱暴者で、口先だけは天下国家を論じ、実際は罪もない京都の町の人々に迷惑をかけまくる誇大妄想で小心者のテロリスト・・・みたいな(笑
 政権打倒を狙って動いているテロリストと言えば否定はできませんが、全員が全員ああいう人たちではなかったと思うのですが

 最近ふと気づいたことは、長州人の場合、あの長州言葉(「わしは~~じゃ」)が、その乱暴で粗野なイメージに拍車をかけているのかもと。

 山口弁は広島弁に大変似たところがあって、おそらく他県の方にはほとんど区別がつきません。
 広島弁は、かつての東映ヤクザ映画などで危ない人たちの使う乱暴な言葉というイメージが全国的に広まり(あくまで一般の先入観の話で、実際の広島の方がそうだという意味ではありません、念のため)、その後もそれ系のドラマで使われる定番アイテムみたいになってしまったところがあり、それと重ねて長州弁も誤解を受けている面があるのではないでしょうか。
 薩長が政権を握ってからは、軍隊言葉(「~であります」)などにも使われるようになった長州弁ですが、どうも幕末ドラマでは印象が悪いようです(笑

 そういえば、遠い他県の友人があちら方面に旅行した際、ちっちゃな子どもが追いかけっこをしながら
「待て~ブチ殺しちゃるけん」
 とか叫んでいるのを聞いて仰天したとか、嫁いできた友人のお母さんが、山口県人同士の日常会話を聞いてケンカをしているのかと思ったといった話があります(笑
 かくいう私は、マンガ家デビュー間もないころ、あとがきなどで自分の一人称を「わし」と書いていたら、歳のいったおじさんかと勘違いされたこともありました(幼少時、当地では幼稚園児でも男は「わし」でした。今はどうだか知りませんが)(笑)(ちなみに女性は「うち」です)

 当面、新撰組マンガを描く予定はまったくありませんが、万一原作付きなどで描くことになった場合
 アホで野蛮な長州人を描くのは、ご先祖様に対していかがなものかと、いらぬ心配をしたりもいたします(笑)。
コメント
この記事へのコメント
あたしと自分でいいます。
2009/12/21(月) 15:25:24 | URL | いちご #-[ 編集]
一人称の違い
>いちごさま
 そうですか。
 地方によって、どんな言い方の違いがあるか。
 一人称だけでも方言地図など作ったらおもしろそうです。
2009/12/21(月) 15:51:11 | URL | 山本貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
ある作家が、今新撰組に人気が集まるのは、長州閥の政治家が多い現状への不満の裏返しと言う旨の発言をされていますが、かっての鞍馬天狗などでは新撰組が悪の権化のような扱いだった時代もあった訳で、評価というものは時代の背景によって180度違ったりするのですね。
2009/12/21(月) 21:15:14 | URL | 間地出 外吉 #//IwUzE6[ 編集]
おっしゃるとおりです
>間地出 外吉さま 
 私が子どものころは、天狗時代で、新撰組と言えば、殺人狂集団のような描かれ方をしていました。だもんで子供心にそういう人たちだったんだとしばらく信じ込んでいました。
 言うなれば、キリスト受難劇のローマ兵、反日映画の日本兵とでも申しますか。
 新撰組メインのドラマでは長州人はたいがいそういう扱いです(どいつもこいつも皆鬼畜)。
2009/12/21(月) 21:20:16 | URL | 山本貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
一人称の差異について
長州人の天敵の会津人です。(笑)
さて「一人称の違い」ですが・・・違いがある言語のほうが問題ではないでしょうか?
英語はI、ドイツ語はIch、中国語は我、基本的に一人称は1種類しかないのが当たり前なのですが、
なんで日本語は性別年齢別階層別時代別地域別に色々有るんでしょうかネ?

かわいい女の子に「広島弁」でまくし立てられて萎えた「ゆたぽん」でした。
2009/12/28(月) 01:28:15 | URL | ゆたぽん #-[ 編集]
おお!
>ゆたぽんさま
 会津の長州嫌いは色々な書物や番組で見聞きしております(維新当時の薩長がしたことを思えば全然文句は言えません)(汗)。
 人称の違いですが、日本語には男女の区別の無い「あの人」という言い方もあります。西洋では何事も区別をつけるため、神は男性か女性かなどという論争まで発生するわけですが(笑)、そもそも男性名詞と女性名詞などといって人間でない物体まで男女を分けたりしますよね。
 そういうことのない日本語がうらやましいと西欧の女性が語っているのを聞いたことがあります。
 区別と弁別は異なりますし
 私は一人称の区別も使いようで、一つの豊かさとも見れると思います。
 確かにある種の階級差別として使われる面もありますが、狭い島国でトラブルを回避するために生まれた先祖の知恵かもしれません(制度上の階級がなくなっても、実生活での差異はありますしね)。

「広島弁」でまくし立てられて萎えた<お疲れ様です。私も若い頃、山口弁で女性に語られると萎えるものがありました(故郷なのに!)(笑)今は懐かしい故郷の言葉ですけど。
2009/12/28(月) 08:37:01 | URL | 山本貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
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