あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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私の漫画怖いですか??;
あいかわらず肩こり首凝りやいやいやい;(顎も~~)
 右手首にシップ薬貼ってます。

 ところで

 私の漫画怖いですか?・・・?


 って、拙著『弾(アモウ)』5巻とかお読みになった方へのお尋ねですが。
 実は最近業界の友人と話してて複数そういう意見を聞いたもので
 一人は30代の女性の漫画家さんで、アモウ5巻読んで
 すごく残酷なアクションが描いてあるけどそれがあっけらかんとしててなんかこう世界観から怖いみたいなこと言われまして

 もう一つは某脚本家の友人から
 やっぱ怖いと。怖くて次のページめくるのがためらわれるようなことがあると。

 えー?そっかなー??;

 いや、このお二人どちらも仲良しで腹蔵なくお話できる相手で、そのご意見もありがたくいただいてる(不愉快に思ったりとかじゃ全然ないんで誤解なさいませんよう)んですが
 そんな怖いって思う方おいでなんでしょうか?

 確かにアモウのとりわけ5巻は、私のエログロヴァイオレンスの極北?を描いたような(んでもうこっち系は打ち止めみたいな)とこもありますけど
 流血ならリアルな弾着やCGの映画に遠く及ばないし
 怖さなら貞子とかなんかもっと怖いホラー映画はいくらでもあるでしょうし(私は怖くないですが)
 なんであんなものが???
 みたいな不思議な思いがしたものです。

 ちなみにお二方ともけして褒め言葉としておっしゃってるんじゃないですよ。マジ怖いからちょっとーと引いての発言です。
 好きな方はあそこがたまらないんでしょうが(私も描いててたまらなかったりしますが)♪

 一方「ふーん別に」って方もおいででしょうし・・
 はてその
 私の流血アクションを怖いと思われるお客様ってどれくらいいらしゃるのかなあと興味がわきました。

 ちなみにつまは、ホラー映画はみんなたいがい定石踏んでる段取りの世界だから歌舞伎みたいなもんで、あんたの怖さとは違うと言います。
 確かに段取り踏んでるんで、そこが私には全然怖くない(ここでこう演出したら次はこうだろとか全部先が読める)んですよね。オチのわかってるギャグみたいなもんです。
 私は根っから武術好きなんで、相手の意表をつくほうが好きで、
 子供のころから段取り演出が嫌いでした。
 怖い音楽が盛り上がってこれから怖いことが起こりますよ、皆さんここに注目してください、さあここですよ
 て言ってから見せるのはある意味プロレス(ガチンコじゃなくてショーの)ですよね。
 一方武術は、相手の気をそらしてスキをつくのが王道で
 銃弾を避けて溝にとびこんだら地雷おいてあって死にましたみたいな
 そういうの大好きでしたね(笑

 少し例は違いますが
 北野武(字あってましたっけ?)監督が海外の映画祭かなんかで、あなたの映画の暴力は怖いと言われ
 ハリウッド映画なんかもっとばんばん人死んでるじゃないかと言ったら
 あれはコミックだがあなたのはリアルだと言われたと
 何かで聞きましたが
 そういう違いがあるのかもしれません。

 興味深いテーマです。


 追記
 友人からそう言われるまで、私の画力と演出力が不足で、まだインパクト足りないのかなーって悩んでたんですが
 そっちは足りてた(別のとこがんばれ)ってことでしょうーか(爆

 志ん生の落語の名フレーズに
「びっくりしてすわり小便してバカんなっちゃうぞー!」
 ってのがありますが
 ホラー映画で怖がりたいとかいう人には、「歌舞伎」や「段取り」じゃなく本当にホントに怖いもの見せて、びっくりして坐り小便してバカになっちゃったりしてもらいたいと言うか、映画見たあとPTSD治療受けなきゃなんないようなホラーってあったらおかしいなあなんて(笑
 そんなに悪霊とか祟りとか好きならマジもん見るかー!
 怖がりたいって言ってるが恐怖がなんか知ってんのかおまえー!教えたろかー!みたいな
 そんなダークなことを思ったりもしたもんです(そんなもん描く気はないし描けませんけど)(笑
 ではでは

追記2
 先日ポランスキーが撮ったドヌーヴ主演の映画(狂気のヒロインが犯す殺人の話)つまが見てて
 ドヌーヴが殺した恋人を浴槽に沈めると、沈んだ恋人の口から湯船の水の中にごぼっと黒い血が広がる(白黒映画です)シーン
 何気に怖い、普通の監督はもっと凡庸な演出するけどポランスキーはこういう感覚がデフォであるのが怖いみたいな意味のこと言ってて
 ああ、そういう感覚は私も子供のころから持ってるなあって。

 小学校低学年のころ
 水に張り付いたシャツに透ける肌がエロくて(エロいなんて言葉は知りませんでしたが)そこに血がにじむともっとイケてるよなって思ってました。こんな色でこれくらいににじませるといいかなとか。
 そういうセンスはもう生まれながらに持ってるもんで、画才と同様天然です。


追記3
 そういえば『弾(アモウ)』の五巻はアモウへの犬丸の愛を曲がりなりにも成就させてあげた、二人なりのロマンス大団円させたつもりだったんですがー(そこは良かったと前述の女性の漫画家さんも言っておいででしたが);
 そこまでのヴァイオレンスがちと強すぎましたかにゃー;
 私は無間地獄にはまったく興味はなくて、あくまで最後のハッピーのための前置きとしての苦難が好きなんですけど。
 冷えたビールの前の熱い風呂みたいなー(そんなもんじゃないだろおまえの、との声が???)(汗
コメント
この記事へのコメント
現実に体感しそうな痛みの表現?
くまくまでございます。 先生の「画」の恐さ(怖さか?)は「体感可能な極限の痛み」でしょうか、実際に、大腿部牽引用の針金を麻酔忘れられて貫通された痛みを経験している私としては、それこそ「痛いほど判る」ので(笑) ページをめくるのを躊躇う、その感覚は「正常」でしょう、しかしその怖さを超えて次ページが読みたい読者もここにおります。 本当の痛み=吐けないのに感じる猛烈な吐き気でした。
2008/04/24(木) 22:06:38 | URL | くまくま #eI0qnTzk[ 編集]
やはり怖いのは・・・・・
「リアル」だからでしょうね。
「絵」も「演出」も!

あと、単なる一時の恐さではなく「じわじわ」と「増幅」されて行く恐さなんだと思います。

「痛い」シーンではリアルに痛みが伝わって、しかも「これからもっと痛くなるぞ!」と言うのを予感させるものがあるからです。

それから怪我をした登場人物の生理的反応や、場面が変わっても痛みを引きずっている様がよりリアルだと思います。現在あるマンガの中には、怪我をしても場面が変ると、包帯をしていても「ケロッ」としている登場人物を描く作家さんが少なくありませんから・・・

怪我って、後から痛くなってくるものなんですよね。

私も武術マニア(?)ですので、リアルな痛さを感じさせないアクションには興味が持てませんので。
2008/04/24(木) 23:55:30 | URL | ぬうぼマン #x9c5GV3o[ 編集]
分析ありがとうございます
>くまくまさま
 おそれいります。
 私は大小外科手術の経験が何度もあり負傷もあり
 その辺の体験をベースに膨らませて描いてますねかなり♪
 やはりわかる方にはわかっていただけると言うか
 響きあうものがあるのかもしれません♪

>ぬうぼマンさま
 場面が変わっても痛みを引きずっている様がよりリアル<ああっ、細かいところを見ていただけまして♪
 そうなんですよ。その辺すっごくいい加減な漫画が多いですね。健忘症かな?と思うくらい・・・
 後から痛く<そうですね。カッターや紙で指を切ったりした傷レベルでもそうですね。
 ありがとうございました♪
2008/04/26(土) 05:33:55 | URL | 貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
コメント感謝です
本日拍手コメントいただいた方へ
 ありがとうございます♪
「本能的な反発」というのは何から来るものか
 また何かお気がつかれましたらお教えいたけますと幸いです。
 どうかよろしくお願いします。
2008/05/20(火) 09:59:26 | URL | 貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
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