あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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ハラをくくる
先ごろ
 某有名小説を薦められて読みました。
 主人公は女性で刑事だったりするんですが
 読んで感じたのが、多くのドラマや映画を見て感じる違和感。
 うーん、何か足りない。私の求めるものがない。

 んで、はたと気がついたんですが、最大のポイントの一つが、そう
「ハラのくくりっぷり」
 なんですね。

 ハラくくれてないよ、この主人公って。

 いや、よくあるドラマの掴み同様、冒頭は意味ありげにクールに装って出てくるんですけども、途中色々危機に陥ってくると、その対応が「凡人」なんです。
 冒頭の異常さはヒロインの一面であって、実はこんな人間味も・・・って意味なのかもしれませんが、私にはそうは思えない。ただの(あまり使いたくない言葉なんですが、今風に言うと)「ヘタレ」だなと。

 そんで気がついたんですが、「平凡な一市民」が主人公の場合は別として、私の愛するヒロインはアーニスとかアモウとかみんなもっとハラくくってる。小神野メイも(ああ見えても実は)そう。
 自分の生き死については無論のこと、愛する者の生き死にについても、ある程度ハラは決めてある。
 命ある限り精一杯生きる。
 死ぬときがきたら潔く死ぬ。
 可能な限りベストを尽くして、あとは知らない。
 私は私の行ける所まで行く。ただそれだけ。

 それは自分の人生のテーマでもあり、また、そういう方向でハラをくくってる人をこの目で何人も見てきました。
 けして目立って生きたりはしないけれど、人知れず、世間の中を淡々と歩んでいる。
 凡百のフィクションよりもよほどおもしろく、味わいがあって深い。
 愛する者と別れた人もいれば、殺人者もいる。
 みんなドラマの登場人物みたいに、ムダにテンションあげたりすごんだりしない。ただ淡々と生きる。生きる。

 それが人間だと私は思います。
 ゴルゴみたいに別次元にいっちゃったキャラではなく(あれはあれで、ああいう存在として好きです)あくまで淡々とした日常の延長線上にある「肝」のすわり。それが素敵だと思うものです。

 
 私もいつか最愛のつまと別れる日がきます。
 そんな話をすることがあります。お互いとうにハラはくくってるので
「お疲れさま」
「がんばれよ」
 そんな感じでいくかなあと。どっちが先かはわかりませんが。
 お互いそんなつもりでいます。
 愛と依存は違うので
 執着する気はありません(どこまでできるかはわかりませんが)。
 精一杯生きた者を讃えて送ろう。
 驚くべきことはなにもない。
 いささか悲しくさびしく、不自由ではあるでしょうが
 太陽が西から昇れば驚きますが、人が死ぬのは当たり前のことです。

 ドラマや映画、アニメ、漫画
 登場人物は毎回何をさわいでいるのか。
 何をそんなに驚いているのか。幼いのか、イマジネーションが貧しいのか。
 人は色々なのでハラをくくれてない人がいてもいいですが
 それしか出てこない作品はつまらないです。
 ネガティブなメッセージは発信しないのがモットーですので、あまりつっこんだことは申しませんが(「~はNO!」という物言いは私はしたくないのです)
 自分と世間一般(のエンターテインメント)の何がズレているのかの一端に、改めて気がついた貴重な体験でした。


 なぜ「くくった」人物が出てこないのか。
 考えられる理由はふたつ。

 作者がくくれていないから(そういう人物を思いつかない)。
 書いても読者が理解してくれない(つまり売り上げにつながらない)から書かない。

 文句があったらおまえが書け
 と言われるでしょうが、問題はただ書くことではなく
 お客様が楽しめるように、素敵だなあと思えるように表現する
 それがきっちりできるかというところ。
 できてたら今頃左うちわなんですけどねえ私(笑



追伸
 もっとハラがくくれるといいなあ、と日々思ってる私は
 それがくくれてない何よりの証拠なんですけど(爆
コメント
この記事へのコメント
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2008/02/12(火) 00:48:46 | | #[ 編集]
ありがとうございます
コメントありがとうございます。
そうですか。人生色々ありますよね。
「もの皆過ぎ行く」
けして虚無主義ではなく、ハートをこめて淡々と・・・でしょうか(笑
これからもどうかよろしくお願いします。
2008/02/12(火) 14:34:48 | URL | 貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
ハラ
斎藤孝さんじゃないですけど、やっぱりハラなんですよね。
私など頭がくるうとか首をくくるとかそういうのに親和的でして、とかく上のほうに集まりがちで、そういえば最近髪も真っ白になってきましたが、ただこういう苦は一生続くのだということが少しわかってきまして、そういう理解というのは多少ハラ的かなと思っています。
2008/02/15(金) 22:09:40 | URL | あるカルマ・ヨギ #-[ 編集]
苦は一生
>あるカルマ・ヨギさま
 人生は重き荷物を背負うて遠き道を行くが如し・・でしたっけ?うろ覚えで間違ってるかもですが。
 つまなんか私と結婚して苦労してずっと前から白髪です。顔にしわはないんですが、髪の毛だけ見て「お母様ですか」って言ったアシスタントがいました(笑
 人生最後までラクはできそうにないですねお互い(いやいや最後にならないとわかりませんけど;
 ぼちぼちまいりましょうー!
2008/02/15(金) 23:38:48 | URL | 貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
別れの日にも
ウチも子無し夫婦なのでいつか別れの日に一人になることは確定済みです。
そのうえ、5年前から配置転換で1年の内、3分の2(今年なんか4分の3)は
出張で留守にしています。
そんなこんなで妻には苦労を掛けっぱなしですが、約束している事が2つ。

毎日(出来れば)電話をする事
  (その為にWillcomにしました。また対話がないと夫婦関係は崩壊します)
妻より長生きする事
  (葬式は大変なので自分ではやりたくないとの事。本当は私の死顔を見たくないのでしょう)

そしてその日が来たら(せめて)うろたえずに対処したいと願っております。
出来ればそれが遠い日で有りますように。

別れの日といえば最近はこの曲がとても好きです。
この曲の様に迎える事が出来れば・・・とすら思います。
押し売りのようですが聞いてみてください。

http://zoome.jp/adamaurow/diary/2

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2053548

http://www.youtube.com/watch?v=Jk59N0AiLoY

全て同じ曲です。視聴出来る所で見てください。
解説:http://d.hatena.ne.jp/kkkkkkkk/20080214/p1#20080214fn1

聞き取りにくいかも知れないので歌詞も付けます。

「 サ イ ハ テ 」
作詞・作曲・編曲 小林オニキス

むこうはどんな所なんだろうね?
無事に着いたら 便りでも欲しいよ

扉を開いて 彼方へと向かうあなたへ
この歌声と祈りが 届けばいいなぁ

雲ひとつないような 抜けるほど晴天の今日は
悲しいくらいに お別れ日和で

ありふれた人生を 紅く色付ける様な
たおやかな恋でした たおやかな恋でした
さよなら

またいつの日にか 出会えると信じられたら
これからの日々も 変わらずやり過ごせるね

扉が閉まれば このまま離ればなれだ
あなたの煙は 雲となり雨になるよ

ありふれた人生を 紅く色付ける様な
たおやかな恋でした たおやかな恋でした
さよなら

長文失礼しました。

2008/02/19(火) 00:39:55 | URL | ゆたぽん #-[ 編集]
ありがとうございます
>ゆたぽんさま
 お心のこもったコメントありがとうございます。
 先のコメントも合わせて拝読しております。
 素敵な詩ですね。
 今夜は忙しいのと体調が悪くてちょっとPCに向かう余裕がないので、曲は今度聞かせていただきます。申し訳ありません。
 愛とハラをくくることは切り離しては語れないのですが、長文になるため、なかなかアップできないでいます。
 機会を見てそのうちします。
 奥様と二人素敵な人生を築いていかれますように、心よりお祈り申し上げます。お仕事(ゆたぽんさまも、おうちにおられる奥様も)お疲れ様です。お心お体ご自愛ください。
 これからもどうかよろしくお願いします。ではでは♪
2008/02/19(火) 01:35:02 | URL | 貴嗣 #pmWGJPUI[ 編集]
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2008/02/23(土) 19:03:09 | | #[ 編集]
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