あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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「小規模企業共済」
先日Twitterでつぶやきましたら、予想を超えた多くの方から反響があった話題です。一部補足して以下にまとめを記載します。
 一般のお勤めをなさっていられる方には関係のない話ですが
 私のようなフリーで仕事をしている方には、関係のある情報です。
 とっくにご存知の方はすみません。


 「小規模企業共済」というのがあります。
 簡単に言うと、「個人事業主」の「退職金」を積み立てるものです。
 漫画家は「退職金」なんてないですから、年取って廃業したときのために月に2万とか私はずっと積み立ててました。貧乏漫画家なんでこれといった蓄えとか何もないんですが(笑)。

 で、このブログでも以前ご報告いたしましたとおり、昨年妻が白血病で入院しまして、
 折悪しく私も、かかりっきりだったゲームの仕事が終わって、マンガに戻る合間、半年くらい仕事がない時で(当然無収入)さてどうしようかというときに、この積み立てを思い出しました。

 早とちりで、解約しようかと思ったんですが、それだと臨時収入みたいになって税金でけっこう引かれてしまいます。
 そこで解約はやめて、小規模企業共済から積立金を担保に金を借りました。

 二十代のころ駆け出し時代にお世話になった当時の税理士さんに教わったもので、 以来30年近く積み立て来たものです。

 ほぼ限度額いっぱいに借りた数百万円を入院費用と生活費に当て、生き延びました。
 物理的?には積立金を引き出したようなものですが、あくまで「借金」です。
 でも、これのいい所は、最悪返せなくても自分の金ですから、一般的な意味での「借金」みたいにはなりません。
 自分で積み立てた額以上の借り入れはできないのでマイナスにはならないのです。

 一年に一回借金契約をしなおす(これは借り入れ額によって異なり、小額なら半年というパターンもあったかもです)んですが、その時返せるだけ返していけばいい。ダメなら満期のときまで利子だけ払って逃げ延びることもできます。
 返せなかったら、満期になったとき本来ならもらえるはずの「退職金」がもらえないだけです。
 それでも妙な金融に泣きついて借金取りに追われるよりは何倍もましです。
 もっといい手もあるんでしょうが、こういう方法もあると意外と同業者でもご存じないので書いておきます。
 漫画家でなくても個人事業主の方いかがかと。


 さて、上記のツイートをしましたら、多くの方から反応があり
 知らなかった、初めて聞いた、という方もおいでなら
 実は自分も加入している、それで苦境を乗り切った、という方もおいででした。
 有名なところでは、イラストレーターの開田祐治先生も、加入しておられるとコメントをくださいました。

 小規模企業共済への掛け金は、税金の申告で控除の対象になるため、節税にもなります。
 くわしいことは、ご自分で検索などしてお調べいただければと思います(私がへたに説明して、何か記憶違いで間違った情報を広めてもいけませんので)。
 地道な積み立てが歳をとって助けになるもので、私のような年寄り世代よりも、むしろ20~30代の、フリーの仕事について間もない方にこそ知っておいていただきたい話です。

 以上、ざっとまとめました。何かのご参考になりましたなら、幸いです。長文失礼いたしました。


追記
 妻は半年間の入院のあと、退院し、今は自宅から通院治療を続けております。
 ご心配いただきました方々、ありがとうございました。
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